マレーシアと聞くと、最近はガクト様の移住先というイメージが強いのですが、「ネコの町」があることをご存じですか?
宮城県の「猫島」みたいに、一歩足を踏み入れると多数の猫が出迎えてくれる町なのでしょうか?はたまた、
東京の谷中商店街みたいにあちこちにニャンコがいるのでしょうか?猫好きの妄想をかきたててくれます。
まずマレーシアについて簡単におさらいしましょう。
マレーシアは東南アジア諸国連邦(ASEAN)の国で、首都はクアラルンプール。
イギリスから独立した多民族国家で、大半はイスラム教です。
天然ガスや石油といった豊富な鉱物資源を有し、経済成長率もASEAN諸国の中で群を抜いています。
首都クアラルンプールには、ペトルナスツインタワー、
クアラルンプールタワーといった近代的なビルが立ち並び、
経済成長が急激に進んでいる様子に圧倒されます。
治安もよく、観光を推進していることから、観光客のためのツーリストポリスもあるくらいです。
長期滞在で13年連続「住みたい国第1位」に選ばれているくらい、日本人に人気です。
話題の「ネコの町」はボルネオ島にあります。
ボルネオ島というとオラウータンが生息していることで有名ですよね。
ボルネオ島サワラク州の州都クチンはマレー語で「ネコ」を意味することから、「ネコの町」といわれています。
クチンの語源には諸説ございます。
「マタクチン」という名前のライチに似た果物が多数自生していたという説、
最初に入植したインド人の母国語ヒンドゥー語で「港」を意味する
「コーチン」に由来するという説などがあります。しかし現在では、猫が町のシンボルとして定着し、
至るところに猫のオブジェが展示されています。
クチンは人口60万人ほど。川沿いに開けた町で、極彩色鮮やかな中国寺院、
マレーシア初の白人王統治時代の歴史的建造物、金色に輝くドームがまぶしいイスラム教モスクなど、
多国籍感満載のエキゾチックな都市で、街歩きも楽しめます。
毎年8月の第1土曜日には、猫の仮装パレード「ネコ祭り」で盛り上がります。
見どころは、クチン北市役所の1階にある「ネコ博物館」です。
古代エジプトの猫のミイラをはじめ、世界各国の猫に関するコレクションが展示されています。
ネコの置物や写真、切手、愛猫家で有名な世界の著名人の紹介パネルなど、
とにかくネコなら何でもあり、という感じです。ミュージカルCATS、
バットマンのキャラクター・キャットウーマンやディズニーのネコたちのポスターもあります。
日本を代表して招き猫、なめ猫、ハローキティ、ドラえもんも紹介されています。
トトロもいたけど、ネコでしたっけ?「なめ猫」は1980年代の伝説の猫キャラクター。最近またブレイクしてきていますね。
(イスラム経の開祖は猫好き男子だった?)
マレーシアはイスラム教徒が多い国です。ネコはイスラム教徒に大切に扱われているそうです。
開祖ムハンマドが大の猫好きで、額に「M」の模様が入ったネコを飼い、溺愛していたことに由来します。
ネコは神聖なモスクの中にも入ることを許されているそうです。
イスラム圏の国では、野良猫たちが、いろんな場所でのんびり平和にくつろいでいます。
首都クアラルンプールの近郊セランゴール州のマーケットでもネコが働く人々に可愛がられていました。
セランゴール州はクアラルンプールをドーナツ状に取り囲む州で、クアラルンプール空港も同州にあります。
首都への通勤圏内にある郊外の街というと、イメージしやすいでしょうか。
日本の3分の1で大豪邸が購入できると、最近マスコミで紹介されていますが、
郊外の街でも高級住宅地区の開発が進んでいます。「ECO PARK」という住宅展示場を見学したのですが、
大豪邸の室内はこんな感じです。
マーケットには、車で近隣住民が直接買い付けにやって来ます。
スーパーマーケットより新鮮で安いことから、地元の人はここに買い物に来るそうです。
肉売り場では、ニワトリをさばいていました。逆さ吊りされたニワトリが一列に並んでいる姿に衝撃を受けましたが、
ここでは日常の風景です。果物コーナーには、バナナ、マンゴー、オレンジといった
トロピカルフルーツがバケツ1杯いくら、といった破格の値段で売られています。野菜売り場にはパクチーもありました。
お魚くわえたドラネコ発見!

野菜売り場でネコ発見。何やら台の下をウロウロしています。
よく見ると、口に魚をくわえています。
サザエさんのオープニング曲の1フレーズ「お魚くわえたドラネコ」を目撃してしまいました。
市場の人々は追い払ったりせずに、知らん顔を決め込んできました。
ネコは台の下で魚を丸ごと食べた後、悠々と立ち去りました。
野菜売り場にはなぜかネコがもう一匹いました。
計量はかりの上に乗って、遊んでいたのですが、
お姉さんが猫缶を持ってくると、嬉しそうにスリスリ、クネクネしながら寄っていき、
一心不乱に食べていました。カメラのシャッター音も気にならなかったみたい。
見事な食べっぷりに見とれてしまいました。日本の市場では見かけられなくなった光景です。
イスラム教徒の多いマレーシアだから野良猫も伸び伸びと暮らしているのでしょう。